昨日の記事では、マテ(Stay)の時間を延ばしていって最終的に1分間待てるようにするトレーニング方法について説明しました。
家の外でも犬が1分間しっかり待てるようになったら、次は距離を置いてみましょう。
距離を置くといっても、人間関係のことではなく…(笑)
『待たせている犬から離れる』という意味です。
今日はこのトレーニング方法についてお話ししたいと思います。
公園やドッグランでたまに目にする光景なのですが、犬を座らせて「マテ!」と言っていきなり犬から数メートル離れてしまう…といったことをしてしまっている一般の飼い主さんが多いように感じます。
いきなり飼い主さんが遠くに離れてしまうと、犬も飼い主さんの動きに釣られて動いて失敗しやすくなります。
できるだけ犬には失敗経験はさせないようにしたほうがよいので、まず最初の段階では『待たせている犬から一歩だけ下がってすぐに犬の前に戻ってご褒美を与える』という方法で練習していきます。
一歩下がるだけなら飼い主さんもすぐに犬の目の前に戻って褒めることができるので、ワンちゃんも失敗をしにくくなります。
この『一歩下がってすぐに戻って褒める』練習を何度も繰り返して、『人が離れても待つ』という行動を定着させます。
人が一歩下がって離れても待つことができるようになったら、次は徐々に離れる距離を伸ばしていきます。
2歩、3歩、5歩…と離れる距離を伸ばしていくのですが、またここで注意点があります。
昨日の『待てる時間を延ばしていくトレーニング』の記事でもお話ししたのですが、犬から離れる歩数を単純に2歩、3歩、5歩、8歩、10歩…と延ばして行かないように気をつけます。
昨日の記事でも書いたとおりですが、単純・単調なトレーニングはすぐに犬が飽きてしまいます。
犬が飽きて集中力・モチベーションが低下すると、当然のように犬は失敗することが多くなります。
それを避けるため、2歩離れたら、次は6歩、その次は3歩、その次は8歩、次は10歩…と、離れる距離をランダムに延ばしたり縮めたりして練習します。
こうすることによって、犬が人の行動を予測・先読みしにくくなり、「ご褒美をもらう瞬間を逃さないようにしなきゃ!」という気持ちになって、楽しんでトレーニングをしてくれるようになります。
そして、最終的には10メートル犬から離れても待てるように、練習を積み重ねていきます。
昨日の記事でも書いたとおりですが、マテ(Stay)はとても実用的なコマンドです。
玄関の扉を開けるとき、散歩中の信号待ち、排泄物の処理等、いろいろな場面で使うことができますので、たくさん練習してみてください。
地味ですが…地味な練習こそ大切だったりします。
地味な練習を飼い主さんとしっかり取り組めるようになれば、派手なトリックは後でいくらでも覚えることができます!!
0 件のコメント:
コメントを投稿