2014年9月20日土曜日

ドッグランの利用方法


今日は久しぶりに舎人公園に行ってきました。

自宅から近いこの公園はエマの散歩デビューの場所で、たくさんの思い出があります。


舎人公園には彼是半年近く来ていなかったので、数日前から『そろそろエマを連れて舎人公園に行こうかな…』なんて考えていました。
すると、偶然にも今日の朝、アカデミーの同期からナイスなタイミングで『時間があったら舎人に来ませんか?』と声を掛けてもらったので、すっ飛んでいきました。
やっぱりイメージ大切です!(笑)


舎人公園は23区の北東の果て、足立区と埼玉県草加市との境にあります。
戦前から防空緑地として確保されていた土地を利用して作られた公園で、広大な敷地の中にテニスコート、野球場、陸上競技場、大きな池、バードサンクチュアリ、バーベキュー広場等、いろいろな施設があります。

そして、もちろんこれもあります。


そう、ドッグランです。
舎人公園には、結構広めなドッグランがあります。
以前は一つのドッグランだったのですが、現在は大型犬エリアと小型犬エリアに分かれています。
ワクチンと狂犬病予防接種を証明できる書類、鑑札等を公園事務局に持って行って登録手続きを行えば、東京都民以外の飼い主さんと犬でも無料で利用することができます。
自宅から一番近いドッグランという事もあって、埼玉県民である僕とエマも昔から利用させてもらっています。

このドッグランに来る飼い主さんたちと話をしてみると、中には結構な遠方から来ている方も…
僕にしてみたら『自宅からチャリで行けるドッグラン』ぐらいの感覚で捉えている舎人のドッグランも、クルマを使って時間を掛けてでも一度訪れてみたいと思う飼い主さんもいるようです。
近所にこういった施設があると感覚が麻痺してしまいがちになりますが、僕とエマはとても恵まれているのかもしれませんね。


週末になると、ここにはたくさんの飼い主さんに連れられたいろいろな犬たちが集まってきます。

ランの中で追いかけっこをする犬たち、挨拶をしながら戯れる犬たち、フリスビーやボールを一目散に追いかける犬たち、自宅周辺ではなかなかお目にかかれないめずらしい犬たち…ドッグランではいろいろな犬を眺めることができます。
犬好きな人にしてみたら、一日中そこにいても決して飽きることはないと思います。
まさに天国です。


「犬を飼ったらドッグランで遊ばせたい」と考える人はたくさんいると思います。
寧ろ、そう考える人が大多数なのではないかと思います。
僕自身もそうでした。

でも、実際にドッグランに連れて行くと、「固まって動かなくなってしまった」とか「他の犬に吠えて攻撃しようとした」とか…自分が頭の中に思い描いていたような犬の姿とはまったく別の光景を目にするケースも少なくないと思います。

僕が飼い主さんから頂く相談の中にも、「ドッグランで上手に他のわんちゃんと遊ばせたいんです」といったものが多くあります。
人間は犬に対して、『犬は犬同士で走り回ったりじゃれ合って遊ぶことが好き』というイメージを何となく持ってしまっていますが、すべての犬がそれをできるのかというとそういう訳ではありません。


エマもこのように他のわんちゃんと挨拶はできますが、追いかけっこやじゃれ合うような遊びは滅多にしません。
僕がエマのそういった行動を目にしたのは、過去に10回程度です。
本当に相性が良い子が相手でないと、遊ぶことができないのです。
エマがパピーの頃にお世話になっていたトレーナーさんに、僕も一度質問したことがあります。
「トレーニングでエマをどんなわんちゃんとも仲良く遊べるような犬にすることはできますか?」と聞いてみました。
僕の質問に対するトレーナーさんの回答はこうでした。

「いえ、エマちゃんにはこれ以上は無理です。」

そして、そのトレーナーさんはこう続けました。

「エマちゃんは犬同士でちゃんと挨拶できますから、それで十分です。犬同士で遊ぶことが、犬のすべてではありませんから。飼い主さんをいつも見ている犬にすることの方が大切なんです」



これは学校で学んだことですが、ヨーロッパでは飼い主さんが犬同士を挨拶させたり遊ばせたりすることはないそうです。
なぜなら、「いつも飼い主が一番」でないといけないから…だそうです。
ヨーロッパの多くの国ではノーリードの状態で犬を散歩させますが、リードがなくても犬が他の犬のところに行ってしまうことはないそうです。
逆に、他の犬に勝手に寄って行ってしまうような犬は、しつけができていない犬と見られてしまうそうです。
人と犬が一緒に作業を行うという文化が定着しているヨーロッパらしい考え方ですね。


片や日本では…犬を作業犬としてではなく、愛玩目的で飼うことがほとんどです。
そして、犬と一緒に散歩するためには、犬をリードで繋がなければなりません。
更に、散歩中に出合った犬同士は、必ず挨拶をさせないといけないかのような雰囲気を感じることが頻繁にあります。

僕もエマを飼い始めてパピースクールに通っていた頃には、「犬同士はしっかり挨拶ができないといけない」とか「ドッグランで問題を起こさずに遊べるようにしないといけない」と、そう考えていました。
でも、今はその考え方もすっかり変わりました。
それは、犬のトレーニングについて学校で多くのことを学んだから…という事もありますが、散歩中の挨拶やドッグランの中で飼い主さん同士が犬に無理をさせてしまったために起きた事故を、自分の目でたくさん見てきたからだと思います。


ドッグランは、犬がリードから解き放たれて自由に遊ぶことができる楽しい場所です。
しかし、犬が自由に動きまわれるが故に、大きな事故が起きる可能性のある場所でもあります。
自分の犬をどんなにしっかりコントロールできるようにトレーニングしたところで、そのランの中にいる犬がどんな性格なのか、飼い主さんが自分の犬をどれだけコントロールできるのかを把握することは不可能です。
だから、ドッグランを利用するすべての飼い主さんは、大きな事故が起きないように自分の犬をコントロールすることと守ることに、常に気を配る必要があります。
二頭の大型犬が本気で喧嘩を始めたら、大人4人でも止められないケースもあります。
そして、喧嘩の始まりが二頭でも、その喧嘩は周りの犬たちに飛び火していきます。
そうなると、ランの中は修羅場と化してしまいます。

舎人公園にあるような無料で使える大きなドッグランでは、そのような事故が起こりやすくなります。

事故が起きたときに、身体と心に傷を負うのは犬たちです。
ドッグランで遊ぶことに向かない性格の犬もいますので、飼い主さんはしっかりと自分の犬の性格を見極めてから、ドッグランの利用を検討してみてください。


以前に、犬慣れしていない犬の犬慣れトレーニングで、ドッグランの外側を利用したことがあります。
その犬をドッグランの外側に連れてきて、たくさんの犬を見させながらおやつを食べさせたり、おもちゃで遊んだりして落ち着かせる…というトレーニングです。
中に入るだけがドッグランの利用法ではないと、僕はそう思っています。


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