2014年11月24日月曜日

【DT009-01】 黒ラブさんとヒールウォークのトレーニング


この近所は頻繁にクルマで通るのですが…


こんなにきれいな広場ができているとは知りませんでした。

今日は市内にあるこの広場で、黒ラブさんのトレーニングをさせて頂きました。
残念ながら、黒ラブさんの画像はありません<(_ _)>
撮らせて頂くのをすっかり忘れて帰ってきてしまいました(^_^;


今日、トレーニングさせてもらったFくんは、飼い主さんが保護したラブラドール・レトリバーで、年齢は10歳を超えているとの事。
でも、まだまだ若々しくて元気一杯!なかわいい黒ラブさんでした。
Fくんは素直で良い子なので、飼い主さんがFくん行動でものすごく困る…ということはないそうなのですが、散歩中の引っ張りや地面のにおい嗅ぎで困ることがあるということだったので、ヒールウォーク(脚側歩行)のトレーニング方法についてアドバイスをさせて頂きました。

日本でも多くの家庭で飼われているラブラドール・レトリーバー、元々は魚網や魚の運搬、鳥獣狩猟のために作られた犬種ですが、現在では、災害救助犬、探知犬、盲導犬といった役割も担っています。
好奇心旺盛で、人や犬に友好的な性格の子が多く、どんな作業にも高い意欲で取り組む知的な犬種です。
しかし、その好奇心の高さゆえに、興味を持った目新しいものや匂いに強い執着を見せることもあるようです。
これはどの犬種にも当てはまることですが、散歩中に犬が興味を持ったものに対して起こす行動を何の制御もせずに自由にさせてしまうと、犬にヒールウォークをさせることはとても難しい作業となります。
そして、食に対する執着も強いラブラドール・レトリーバーに主導権を渡した状態の自由な散歩をさせてしまうと、それが拾い食い、誤飲に繋がる可能性もあります。
また、身体も大きく力の強い大型犬の動作は、人間が力だけで制御することは非常に困難で、急な犬の引っ張りに依る転倒事故の例も少なくありません。
人と犬の身の安全を守るためにも、散歩中にしっかりとヒールウォークをできるようにトレーニングをすることは、大型犬の飼い主さんとわんちゃんにとってはとても大切なことではないかと、僕はそう考えています。

ヒールウォークのトレーニングにはいくつかの方法があるのですが、Fくんは『食べ物が好き』ということだったので、おやつを使う方法でヒールウォークの練習をしてみました。
食べることが好きでおやつをしっかり追ってくれる犬の場合は、この方法が一番安全で楽しくトレーニングすることができます。
最初の段階では、おやつを犬の鼻先に持って行き、一歩進みます。
犬が人の横に着いて歩けたら、褒めておやつを与えます。
それができるようになったら、少しずつに歩く距離延ばしていきます。
それもできるようになったら、おやつを持たない手を犬に追わせるようにして、着いて歩けるように練習をしていきます。
犬によっては、おやつを持つ手に飛び付いてしまうこともあるので、そういった場合は手を出す高さの調節に気を付ける必要があります。
これは、とても地味で疲れるトレーニングになります。
『人の横について歩く』という行動を習慣付ける練習なので、手の誘導がない状態でヒールウォークができるようになるまで、多くの時間を必要とします。
でも、練習を続ければ少しずつでも必ず成果は出ますし、愛犬がしっかり付いて歩いてくれるようになった時の喜びはとても大きなものになります。
僕自身、エマの引っ張りやにおい嗅ぎの行動に悩まされた時期がありましたが、トレーニングを続けることによって、散歩に支障の出ない程度の脚側歩行はできるようになりました。
単調な散歩は、犬の勝手な行動を引き起こすトリガーになりやすいので、歩行速度の変化、声掛け、アイコンタクト、予測できないタイミングでのおやつの提示などを併用して、犬を飽きさせないようにすることも上手なヒールウォークの重要なポイントになります。
この方法でのヒールウォークをする場合、おやつの代わりにおもちゃを使うこともできます。
ただし、あまりにもおもちゃへの執着が強い犬の場合、おもちゃを離してくれずに引っ張りっこに発展してしまう場合もあるので、口に入れたら消えてなくなるおやつの方がトレーニングはしやすいと思います。
Fくん、おやつを使うトレーニングではしっかりと横について歩いてくれたので、練習を続けていけばどんどんヒールウォークが上手になるはずです!


そしてもう一つ、あまり深刻な悩みではないとのことなのですが、Fくんには「朝と夜のご飯の時に唸る」行動があるとのことでした。
この行動は、朝と夜の決まった時間の食事の時だけに起きる行動で、他の時間に与えるおやつやフードボールなどに執着している様子はないそうです。
飼い主さんに話をお伺いしたところ、朝と夜の食事の時間、食べる場所が毎日ほぼ決まっているとのことなので、『決まった時間の食事』という習慣化した行動に依って起きている可能性が考えられました。
そろそろご飯かな…と犬が予測をすることができれば、「早く食べたい! 早く早く!」という気持ちになって、それが唸り声になって出てしまうことも考えられます。
そこで、飼い主さんには、Fくんにご飯を与える時間、タイミング、場所、与え方を、毎回少しずつ変えてみるという方法をアドバイスさせていただきました。
犬に『時間で何が起きるかを予測をさせない』ようにするによって、問題となる犬の行動を減らすこともできるのです。


習慣化したほうが良いこと、習慣化しないほうが良いこと、犬は何かと手が手が掛かり面倒なことも多いのですが、犬を飼うということは『その犬の行動と常に向き合っていく』ということです。
そして、それこそが犬を飼うことの最大の喜びでもあり、それがあるからこそ自分の犬を愛することができるのだと思います。

Fくんは年齢的にはシニア犬ですが、飼い主さんと日々楽しみながらトレーニングをすることによって、これからも若々しく元気に過ごしてくれると思います。
犬は、飼い主さんと一緒に行動することを好む生き物です。
そして、それが犬の最大の元気の源になっている…と僕は思うのです。


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