2006年10月29日日曜日

フジコ・ヘミング & ウィーン・アルティス・カルテット

今日は、東京国際フォーラムに「イングリッド・フジコ・ヘミング & ウィーン・アルティス・カルテット」の演奏を聴きに行きました。
音楽と言えばロックとブルース、楽器と言えばギターの俺がなぜクラシックのコンサートに?という感じですが…実は今日はかみさんのお付き合いだったりします。
クラシックの曲も聴くし、クラシックのコンサートも好きだけど、「曲名全然知らない」、「曲を作ったのが誰なのかまったくわからない」というクラシック音痴。
フジコ・ヘミングという人についても、テレビのドキュメンタリーでは見たことがあるけど、CDを聞いた事は一度もなかった。
ということで、今回のコンサートの前にフジコ・ヘミングのCDを5枚ほど入手して、事前に少しだけ勉強しました。
そしてわかったことは、「フジコ・ヘミングはリストという作曲家のラ・カンパネラという曲の演奏を得意としている。」ということ。
ピアノを弾くことができない俺でも、この曲を通して弾く事がどれくらい難しいことかは何となくわかる。
そんな難しい「ラ・カンパネラ」という曲の演奏をフジコは得意としているということなので、この曲についてはメロディと曲の構成を完全に覚えられるくらい聴き込んだ。
テイクが違うものもいくつかあったので、それらも含めて。
ピアノの技術的なことはまったくわからないけど、フジコ・ヘミングというピアニストは、ミスをしないように淡々とピアノを弾く人ではなくて、多少のミスタッチなどは気にせずに思うがままにピアノを奏でる人だなと思った。
優しさと激しさが折り重なって、曲が本当に生きているように感じる。
ロック・ギタリストでいうと、ジェフ・ベックのような感じかな?(こういう比較しかできない自分が情けない…)
ということで、コンサートの感想を…
ピアノやクラシックに詳しい方に読まれてしまうとヤバいのですが、もし偶然にもそういった方がこれ読んでしまったら…見なかったことにしてください(^^;

東京国際フォーラムに到着したのは、開演15分前の13:45。
当たり前だが、ロックのコンサートとは違って会場内は落ち着いた雰囲気。中には和服姿の人も…
Gジャン、Gパン、ティンバーのブーツといういでたちの俺は完全に浮き上がっているような気がした。(似たようなカッコの人を見つけると結構安心した)
ロビーでは過去のパンフや絵葉書を販売していたのでゆっくり見たかったけど、開演時間が迫っていたので急いで席へ。

席に着くと、すぐに開演時刻となった。
ほぼ定刻どおりに、ウィーン・アルティス・カルテットがステージに登場。
30分~1時間は普通に開演が遅れるストーンズやU2のライブとは大違いだ。(この比較もたぶん間違っていると思う…)
そして、ウィーン・アルティス・カルテットだけでの演奏が始まる。
編成は、ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ。電気を通さない弦楽器の生の音は本当に心地よい。
この楽器編成の生演奏は初めて聴いたんだけど、フルオーケストラよりもそれぞれの楽器の音がはっきりと聴き取れる。
4つの弦楽器から作り出される一つの音は、心を和ませてくれる。
レベルの高い技術の話はまったくわかりませんけど…

ウィーン・アルティス・カルテットの演奏が終わり、彼らが舞台袖に消えていくと、フジコ・ヘミングが登場。
おお、本物だ! すごいすごい! 歩いているだけで、なんだかものすごい存在感だ。
衣装は黒だけど、ピンクとか水色のひらひらが付いている。すごい衣装だ…
ピアノの前に座るが、かなり入念に衣装の袖直しをしていて、なかなか弾き始めない。
場内が、「しーん…」としていて、ものすごい緊張感。思わずかしこまってしまう。
フジコがピアノを弾き始める。一曲目は、ショパンの「ノクターン第二番」。
ものすごく優しいタッチ。この感覚は、やっぱり生で聴かないと伝わってこない。CDで聴いた曲とは別の曲のよう。
鳥肌が立つくらい美しい音が次から次に奏でられた。
聴力が弱いとは思えないくらい繊細で激しい演奏だった。
「革命」もすごかった。
(この曲を聴くと小泉今日子と辰巳琢郎のドラマを思い出してしまう…)
音の洪水という感じ。一台のピアノだけで弾いているとは思えなかった。
そして、「ラ・カンパネラ」。
説明不要というか、説明のしようがない。
これはもう、生で聴いてくださいというしかありません。
この一曲を聴けただけでも、ここに来て良かったと思いました。
ほんとに感動です。

フジコ・ヘミングのソロ演奏はあっという間に終わり、20分間のインターミッション。
その後、フジコ・ヘミングとウィーン・アルティス・カルテットが一緒に演奏。
これはとても聴き応えがあった。
初めて聴く曲だったけど、思わず聴き入ってしまった。ものすごい迫力。
たったの5人で、しかも電気の力を使わずにこんな演奏ができるなんて思わなかった。

この5人での演奏もあっという間に終わり、アンコールへ。
フジコは今度はオレンジの衣装を羽織ってきた。相変わらずすごい衣装だ…
演奏する前に、フジコが「~を演ります。」とマイクを通さない生声で話した。
フジコ・ヘミングの声が聴けるとは思っていなかったから、これまた感動した。
アンコールは3曲。個人的には、「サマータイム」がとてもカッコ良かったです♪
ぜひ、また彼女の演奏を生で聴きたいと思っています。
次はもう少しピアノに近い席から聞きたいなぁ…

コンサートの帰り道、家で留守番してくれているエマのために、銀座一丁目の「犬の生活」でお土産を買いました。
その後、夕食を食べる店を探すために銀座の町をフラフラしていると別の犬関係のお店、6丁目にはまたまた「犬の生活」が…
銀座には久しぶりに来たけど、犬関連のお店が増えたなぁ…

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