2015年11月24日火曜日

【TSR】 保護シュナ一歩くんお預かり日記(終)


前回の記事でもご報告しましたが、TSRでお預かりしていたミニシュナ一歩くんの新しい家族が決まりました。

そして今日は、正式譲渡の手続きのため、一歩くんと新しい飼い主さんが住む街に再び訪れました。

3週間ぶりに再会した一歩くん。


たくさんの方からそのように言われるのですが、本当に顔つきが穏やかになりました。

しかし…一歩くん、二ヵ月半という決して短くない時間を共に過ごした僕のこと、すっかり忘れていたようです。
新しい飼い主さんかに連れられて玄関から出てきた一歩くん、ふらふらっと僕に近づいてきて脚のにおい嗅ぎを開始。
そこで僕に気付くかな?と思ったら、そのまま別の方向へと歩き出そうとしました。
あれあれっ?っと思った瞬間、ちらっと僕のほうを見て、一瞬固まった後にわっほわっほといつもの大興奮が始まりました。
ちょっと淋しい気もしますが、それだけ新しい家に馴染んできているということ…一歩くんのことを考えると、これはとても喜ばしいことなのだと思います。

そして今日は、譲渡の手続きを行う前に、新しい飼い主さんの許可をいただいて一歩くんを5時間ほどお借りしました。
お借りした一歩くんと何をしたのかというと…

トレーナー仲間の犬連れ交流会に、一歩くんに一緒に参加してもらったのです。


場所は、相模原市役所近くにあるDog Community わんのわ
広い室内ドッグランとカフェがある犬の保育園です。
この店舗の代表も、僕と同じトレーナー養成スクールの出身です。

オープンしてからずっと来たいと思っていたわんのわ、一歩くんと遊びに来ることができました。


室内での犬慣れ練習はミト屋でも経験している一歩くんですが、状況によって起きる一歩くんの他の犬への強い反応に新しい飼い主さんも少し苦労されているということだったので、その確認と効果的な対応方法を見つけ出すため、今日は一歩くんに付き合ってもらいました。


ということで、今回エマは留守番です。
次はエマと遊びに来るということで…

一歩くんの他の犬への反応は、ミト屋のドッグバーのときと大きく変わってはいませんでした。


フリーの状態にしても、周りで何も起きなければ静かにリラックスして過ごしています。
少し離れた場所で他の子が吠えても、基本的には無視できていました。
他の犬とボディコンタクトがあっても、強い反応を起すことはありません。

ただ、誰かに吠えられたり、正面若しくは背後からすごいスピードで犬が走り抜けていったりすると一歩くんの興奮スイッチが入ります。
他の犬と5秒間以上、視線が絡み続けても同じ反応が起きます。
興奮スイッチが入ってしまった犬をそのまま放置したり、更に興奮が高まるような刺激を与えてしまうと、その後に決して良いことは起きません。
できるだけ早く犬を落ち着かせる必要があります。
できれば興奮のスイッチが入る前に、その芽を摘み取ってしまうことが最も望ましい対応ではないかと思います。

一歩くんの場合、目の前に立ちはだかって、体を使って後方に押し下げていけば自然と落ち着いていきます。
ウチでお預かりしてたときは、何度も何度もこの練習を繰り返しました。
預かり開始直後はそれも儘ならないくらい一歩くんの興奮は激しいものでしたが、今ではすーっと後ろに下がっておとなしくなってくれるようになりました。
根気の必要な練習ですが、これから更に練習を積み重ねることによって、一歩くんの他犬への反応は弱まっていくはずです。

ミト屋でできた犬まみれ、わんのわでもできました!


声の指示での停止や呼び戻しに関しては以前よりも精度が上がっているので、こういった場所での犬同士のコミュニケーションにも安心して参加させることができるようになりました。
すべては、一歩くんの犬慣れ練習にお付き合いしてくださった全てのわんこと飼い主さんのおかげ…心から感謝しています。

そして、一歩くんの反応が更に強く出るものといえば…これですね。
テーブルに並べられた人間用の食べ物です。


一歩くん、アリーナの最前列で盛り上がっています(笑)


ということで、人間の食事中は一歩くんにクレートに入っていてもらいました。
人間の食事中の犬のトラブル、結構起きやすいものです。
人間が安心して食事をするためにも、これは必要なことだと思います。


大嫌いで大騒ぎしていたクレートも、今ではその中で落ち着いて過ごすことができるようになりました。
クレートごとクルマに乗せてドライブを始めると、スタートして5分で寝てくれるようになりました。

人間の食事が終わってクレートから出すと…


すぐにアリーナ席に戻ってアンコールを要求♪
一歩くん、何が起きても絶対にめげないという逞しい精神力の持ち主なのです。

そして一歩くん、まだちょっとマテが苦手です。
集合写真を撮っても、後で見てみると一歩くんだけスタンド状態の画像が多数…


ウチにいる間にもう少し待てるようにできればよかったのですが…マテの練習は、これから新しい飼い主さんと頑張ってもらいたいと思っています。

それでも決めるときはビシッっと決めてくれる一歩くん。


本番には強いタイプだと思います。
さすがです。

そして、楽しい交流会はあっという間に終わり、一歩くんは新しい飼い主さんの元へ…
譲渡手続きも無事に終わり、一歩くんは正式にTSRを卒業して新しい道へと進んでいくことになりました。
僕にしてみたら盛大に淋しい気持ちもありますが、一歩くんと新しい飼い主さんにとっては最高の結果になりました。
本当にたくさんの方々に応援してもらった一歩くん、必ず幸せになります。
その幸せはずっとずっと、一歩くんの未来へと続いていくはずです。

一歩くんを応援してくださった皆様、一歩くんの預かり日記を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
一歩くんの預かり日記は、TSR卒業というタイミングの今回で最終回とさせていただきます。
また別の形で一歩くんの近況などをこのブログでご報告できるかもしれませんので、気が向いたとき、思い出したときにちらっとアクセスしてみてください。
本当にありがとうございました。


J.Takagi


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