ほんの少し飼い主が出掛ける素振りを見せると、留守番センサーが働いてもう大騒ぎの大パニック……パピーには特にそういう子が多いと思いますが、群れで生活することを好むイヌ科の動物にとって、ひとりでの『お留守番』は最も苦手なことのひとつでもあります。
自然界においては、独りぼっちになることは死を意味する場合もあります。
なので、犬は必死になって、飼い主の外出と自分が留守番させられるという事態を阻止しようとするのです。
当然ですよね。
でも、人間にしてみたら、やっぱり犬を自宅に留守番させないといけない事情もあるわけです。
そして、『外出しないといけない人間 vs 留守番なんて真っ平ごめんな犬』の戦いが始まります。
更に面倒なことに、双方「絶対に自分が正しい!」と思い込んでいます(笑)
ほんと、犬を飼うことって面倒で大変なことですね。
でも、そんな愛犬に、ちょっとした工夫でお留守番を好きになってもらう事ができます。
おやつと知育玩具を使って、留守番の時間を『楽しく遊ぶおやつタイム』にしてしまうのです。
出掛ける前、知育玩具におやつやフードを仕込みます。
難易度が高過ぎる知育玩具は、結果が出ずに犬が見向きもしなくなってしまうので、自分が玄関の外に出て、扉のロックをアップするまでの時間+数分の時間を稼げる程度のおもちゃとフードがあれば十分です。
最初は見えやすい位置に、知育玩具を置いて出掛けるようにします。
犬が慣れてきたら、徐々に部屋のどこかに玩具を隠すようにしていきます。
そうすると、犬はおもちゃとフードを探すことを楽しめますし、出掛ける飼い主は更に時間を稼ぐことができるようになります。
もう9年間もこのお留守番遊びをしているエマ、お留守番セットをガン見して、もうこちらなど見向きもしません。
「食べ物置いて、さっさと出てっていいから」
エマの背中からは、そんなオーラが発せられているように感じます。
習慣って怖いですね(笑)
これは、習慣付けの問題です。
繰り返し続けていれば、犬は「お留守番はおやつを食べられる時間」と認識するようになります。
そうすれば占めたものです!
人間は何のストレスも感じずに出掛けることができますし、犬は留守番することを楽しんでくれるようになります。
何事も日頃の積み重ね、トレーニングが大切です。
留守番時に犬に与える知育玩具ですが、犬種や年齢に適合したものを与えるようにしてください。
小さなパピーに硬い玩具を与えたり、顎の力の強い犬種に簡単に壊れてしまうようなおもちゃを与えないようにする注意が必要になります。
犬の留守番については、それ以外にもいくつか注意点があります。
まず、留守番させる時間についてですが、パピーの長時間留守番はご法度です。
いきなり長時間の留守番をさせたりしないように、気を付けてあげてください。
パピーは一度のたくさんの食餌を摂ることはできませんし、短時間の間に何度も排泄をします。
急に具合が悪くなることもあるので、パピーを長時間留守番させないといけない場合は、ペットホテルのデイ預かりや犬の保育園を利用してください。
また、パピーを成犬と一緒に留守番させる場合は、必ずお互いの行き来ができないように、サークル、クレート等を使用して仕切ってください。
飼い主の外出中に、成犬がパピーを襲うという事例が実際に起きています。
それと、留守番中に犬が淋しくて鳴き叫ぶから…という理由で、もう一頭犬を迎えるようなことはしないでください。
新たに犬を迎えるのであれば、まずは今飼っている犬の問題行動をクリアしてからにしてください。
問題があるところに新たな犬を迎えても、問題が更に大きくなるだけで何も解決しません。
あと、何かが起きたときにクレートやサークルに自ら逃げ込む習慣の無い子を留守番させる場合は、部屋の中でフリーにせずに、屋根付きサークルやクレートの中でお留守番させて上げるようにしてください。
大きな地震が発生したときなどに、転落、転倒してくるものから犬を守るためです。
最後に…留守番中に犬が移動可能な場所に、いたずらできるようなものを放置しないように気をつけてください。
電化製品のリモコン、ボタンやファスナー付きの衣類等、壊されて困る物や誤飲の危険がある物は、必ず犬の手…いや、口かな…の届かない場所に置くようにしてください。
ウチの子はもう9歳なので、さすがにいたずらはしなくなりましたが、若かりし頃、1シーズンに二度も扇風機のコンセントジャックを食い千切りました(T_T)
犬に留守番を好きになってもらう方法は、これ以外にもたくさんあると思います。
いろいろと工夫を凝らして、愛犬が楽しんでお留守番をしてくれるように考えてみてください!
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